小売環境での清掃のベストプラクティス

標準化されたフロアクリーニングのヒントを使用して、顧客体験を最大化し、店舗の品質を向上させる

保健省や政府機関のほとんどのガイドラインでは、小売環境で接触頻度の高い表面をより頻繁に清掃および消毒することが、感染予防に不可欠であるとしています。

SOPには、誰が作業を行うか、誰が清掃評価を行うか、どのように成功を測定するかなどの割り当て等が含まれた、ツール、製品、手順を含める必要があります。具体的な任務と一貫したレビューは、継続的な成功へとつながります。チームは、機能している手順と改善が必要な手順について、必要に応じて情報を見直し、調整する必要があります。

SOPには、日常の清掃作業だけでなく、小売環境の徹底した清掃も織り込む必要があります。徹底的な清掃には、天井の高いエリア、フロア、カーペットをよりディープに清掃する計画、窓の清掃などが含まれます。

従業員の健康と安全のための清掃

清掃は、お客様の安全、自分たちのブランドのため、そしてお客様のより高い期待に応えるために重要ですが 同時に店舗の従業員の健康と安全を守るためにも重要です。従業員にとってより健康に配慮した清掃プログラムには、以下のような多くの要素が貢献しています。

• 環境に配慮した清掃製品の使用と慣行
• 人間工学に基づいた機器の選択
• 効率を向上させる機器と慣行への注力
• 確固たるフロアケアプログラム

環境に配慮した清掃用品や清掃方法は、地球にとって良いだけでなく、清掃チームや店舗の従業員にとってもより健康を配慮したものとなります。毒性や腐食性の低い化学物質の洗剤を選択することで、スタッフの呼吸への反応や病気を回避できます。グリーンシールや米国環境保護庁のSafer Choice Programなどの組織からの第三者機関による認証を受けた清掃製品を求めましょう。さらに、消毒剤をえり好みして使用することで、スタッフにとってより健康に配慮した職場環境を作り、室内の空気質を向上させることができます。殺菌と消毒については州や地域のガイドラインに従うことが重要ですが、清掃チームは感染防止プロトコルで指定されている場合に、接触頻度が高い表面に対してのみ消毒剤を使用すべきです。消毒剤が必要ない場合は、第三者認証を受けた汎用クリーナーを使用してください。

フロアケアは従業員の安全のために重要です。こぼれ、つまずき、転倒は、労働災害の原因として2番目に多い原因です。 濡れたフロアや汚れた床は、このような傷害の多くを引き起こします。水の回収機能に優れた機器の購入または要請を検討し、滑りや転倒、化学薬剤の取り扱い、環境への影響のリスクを最小限に抑えるためにも、洗剤を使わないクリーナーを探してください。全米安全評議会によると、米国では毎日25,000件以上のスリップ転倒事故が発生していると見ています。

小売環境における特定エリアベースの清掃

入口

一般顧客の92%が汚れた店舗には再び戻らないとしたら、店舗の第一印象が、小売店がブランドロイヤルティを構築するための最も重要なチャンスになるかもしれません。入口は重要な小売エリアですが、見過ごされがちです。多くの施設では、SOPに入口やモールのような共有スペースを含めることを忘れがちです。毎日の清掃作業に入口を割り当てを忘れていることさえあります。店舗の他のすべてのエリアと同様に、むしろそれ以上に、必ず入口にも注意を払うようにしてください。

店舗には、内部を清潔かつ安全な状態に保つために、多くの予防用マットが敷かれていなければなりません。店舗の入口に適切にマットが適切に配置され、それが維持されていれば、店舗に溜まる汚れの量を最大で85%削減できます。Carpet and Rug Institute（CRI）によると、マットでカバーするエリアは最低12～15フィート（3.6～4.6メートル）を推奨しており、これによって靴についた泥や水分を除去できるはずだとしています。マットは正面玄関、裏口、サイドドア、従業員用の入口に設置してください。すべての入口にあるマットは、スリップ転倒防止戦略の重要な要素ですが、店舗の泥やごみも防ぎます。 

入口のマットは適切な手入れが重要です。お客様は、店舗に足を踏み入れた時に、ガム、ゴミ、シミなどのごみは見たくありません。頻繁な日々の掃除機かけと週次のディープクリーニングが必要です。入口のマットは他のカーペットよりも早く摩耗するため、必要に応じてマット交換を計画してください。

更衣室とトイレ

小売店のトイレや更衣室はしばしば見過ごされがちです。レストランや企業オフィスはトイレのケアに誇りを持っていますが、一部の店舗マネージャーはお客様の期待に応えるための清潔なトイレの重要性を忘れています。汚れたトイレは、どのような環境であっても、ビジネスの損失につながります。少なくとも1日2回、可能であればもっと頻繁にトイレ清掃をする清掃スタッフを割り当ててください。店の閉店時には、トイレや更衣室の清掃をする必要はありません。お客様の期待は変化しています。そのため、営業時間中にトイレをきれいにしておくことは完全に理に叶っており、可視性を向上させることは店舗のブランドとしての評判を劇的に高めます。

リテール設定でトイレを清掃する際は、すべての石鹸ディスペンサー、ペーパータオルホルダー、トイレットペーパーディスペンサーが満杯であることを確認するプロトコルを追加する必要があります。顧客も従業員も、これまで以上に頻繁な手洗いが求められており、これを確実に行うために必要な備品を提供する必要があります。

ショッピングカート

ショッピングカートは細菌の源のようなものです。自社の店舗がショッピングカートを頻繁に使用している場合は、カートを消毒して、お客様にもそれを知らせる必要があります。昨今の信頼されているブランドに対しては、このレベルの注意喚起が期待されています。 ショッピングカートやバスケットは、使用後に毎回クリーニングするか、消毒することをお勧めします。従業員がクリーニングをできない場合は、消毒用のワイプをお客様に提供し、お客様自身でカートを拭くのに使用できるようにします。使用済みのワイプが店舗に散らからないように、ごみ箱は戦略的に配置することを忘れないでください。

カウンター/ハイタッチ（頻繁に触れる）エリア

小売環境には、一日中多くの異なるタイプの人が接触する多くのハイタッチ表面があります。ハイタッチエリアは頻繁に清掃するだけでなく、消毒も行う必要があります。小売環境でのハイタッチエリアには、次のようなものがあります。

• ドアノブ
• ディスプレイ
• 冷蔵庫のドアハンドル
• POSターミナル
• セルフレジエリアの携帯型ハンドスキャナー
• ショッピングカートと買い物かご

小売環境にあるハイタッチエリアをすべて特定し、SOPでこれらのエリアの清掃と消毒の手順をおこなってください。また、ハイタッチエリアの消毒方法について店舗スタッフを教育することも必要です。POSキーパッドは使用のたびに消毒することをお勧めします。忙しい時間帯にはできない時もあるかもしれませんが、できる限りを尽くすことで感染を食い止めることができます。

プレキシガラスのパーティション

新型コロナウィルスのパンデミックにより、小売業では新たな表面、「プレキシガラスのパーティション」が導入されました。このような予防策は、エアロゾルにある細菌がお客様とスタッフとの間に拡散しないように設計されており、今後もこれは使用され続けるでしょう。プレキシガラスは注意して取り扱うことが重要です。プラスチック製の丈夫でクリアなシートは、汚れや傷がつきやすいものです。1日を通して、中性洗剤で頻繁に清掃してください。最後にマイクロファイバーで磨くと、プレキシガラスがクリアになり清潔に見えるようになります。アルコールはプレキシガラスを損傷し、くすませてしまうことがあります。プレキシガラスは、ハイタッチ表面程ではありませんが、消毒も必要です。

カーペットを丁寧にケアすることで、施設は整理整頓され、快適な外観を得られます。しかし、カーペットは短時間でも放置すると、部屋全体の外観が損なわれることがあります。その場所の残りの部分がどれだけ清潔であっても、カーペットが汚れていたり、摩耗していたり、汚れていたりすると、お客様やゲストを満足させることは決してできません。

カーペットのようなソフトフロアのメンテナンスは、お客様の環境や作業員のニーズに合った機器一式を使った、さまざまな清掃テクニックを駆使したスケジュールが必要です。カーペットケアの習慣は、D. I. R. T.という頭文字で簡単に覚えられます。これは、

• Daily carpet care（毎日のカーペットケア）
• Interim solutions（中間ソリューション）
• Restorative care（整備ケア）
• Treatment of spots（シミ抜き）

詳細は、カーペットケアツールキットをご覧ください。

小売環境におけるハードフロアケアのベストプラクティス

表面の埃や汚れを取り除くには、ハードフロアを毎日清掃する必要があります。フロアスクラバーは、最小限の水で迅速かつ効率的にこの作業を行うことができます。また、必要に応じて問題のあるエリアを処置し、こぼれたエリアや濡れたエリアを直ちに清掃する必要があります。また、フロアのコーティングを損傷することなく光沢を取り戻すために、フロアには毎日または毎週のバーニッシングする必要があります。最後に、数カ月から1年に一度、整備としてのディープクリーニングを行う必要があります。これには、ハードフロアから古くなった仕上げを取り除き、新しいものに交換することも含まれます。これはお金や手間のかかるプロセスのように思えますが、オービタルスクラバーを使えば費用対効果が高く、簡単にできます。整備的なクリーニングは、店舗をフレッシュで新しく見せます。お客様はフロア全体をやり直したとさえ思うでしょう。

最良の結果を得るためにどの製品と設備を使用するかを決定する上で、フロア材料とコーティングはその中でも重要な要素です。正しく実行されなかったり、適度な頻度で実行されなかった場合、フロアが変色したり、摩耗の兆候が現れたり、コーティングが剥がれたりすることがあります。

研磨コンクリートは、メンテナンスフリーのフロアシステムとして、長寿命かつ魅力的な価格であることが知られています。適切にメンテナンスすれば、研磨コンクリートのフローリングは企業にとって健全な投資であり、優れたトラクションを提供し、ワックス、ストリッピング、バフ処理が必要ない簡単でシンプルな清掃ルーチンで維持することができます。 国立床安全研究所（NFSI）は、研磨コンクリートが他のフローリングの選択に対して最高レベルの一貫したトラクションを提供することを確認しています。ただし、とは言え、研磨コンクリートのフロアに定期メンテナンスがまったく必要ないわけではありません。適時に実施すれば、コンクリートフローリングが魅力的で手入れが行き届いている形で確保できる、特定のベストプラクティスがあります。小売のハードフロアケアのベストプラクティスの詳細についてご覧ください。